見上ぐれば欅ちりりと紅葉す

2013.10.30.Wed.05:00
見上ぐれば欅(けやき)ちりりと紅葉す(季語:紅葉)

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今回は完全に写真俳句ですね。
母の付添いで医者に行った帰りのコンビニでパシャリ。車の出入りが
怖かったので中途半端な写真に。センスないなぁとつくづく思います。

もし臨時収入があったら、流行りの一眼レフカメラとなんでも載っている
分厚い歳時記が欲しいところです。もっとも、道具が良くても下手なものは
隠しようがないので、それこそ豚に真珠でしょうか。ただ、一眼レフは
我慢するとしても、歳時記は角川以上のものを一冊持ちたいですね。

最近参加した俳句ポスト365で先々週の兼題が「鵙(もず)」だったのですが
角川で調べたところ傍題として「鵙の贄」があったので、深く考えず鵙の贄
について詠んで投句したものの、昨日HPを見たら「鵙」と「鵙の贄」は
別物であり、大きな歳時記では別項として扱われているので、「鵙の贄」の
投句は一席・二席にあたる「天」「地」に選ばれないとのことでした。
(まず私には無理ですが、可能性が無くなるというのは夢のないことなので)
考えてみれば鵙と鵙の贄は全く違うものであり、私の認識不足であったのですが、
これはくやしい!実に残念です。

そんな理由もあって今狙っているのが、講談社の
『新日本大歳時記』です。季題の写真なども充実しているそうで一日中
眺めていても面白そう。それに花でも鳥でもまず名と姿が一致しないと句の世界が
広がらないと思いますし・・・。
スマホに角川第四版をインストールしたばかりですが、新しいものに次々
手を出したがる困った探花でありました。


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こゑ知らぬ祖父母眠るや秋の山

2013.10.27.Sun.05:00
こゑ知らぬ祖父母眠るや秋の山(季語:秋の山)

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ちょうど一週間前、法事にて広島を訪れておりました。
その疲れで少々体調を崩し、一週間近くを棒に振ってしまいましたが
私にとって広島訪問は大変有意義なものになりました。
なによりも初めて実の祖父のお墓参りが出来たのですから。
祖父は終戦後間もなく疫病で亡くなり、写真で顔を見た事しか
ありません。その墓参をすることは父の死後私の悲願となっていました。
が、今回はそれ以上の体験をすることが出来たのです。

広島駅から車で北に向かうこと数十分、四方を山で囲まれ、柿の木が
ほうぼうに植えられた片田舎のちょっとした高台にそのお墓はありました。
行って知ったことですが、祖父だけでなく、父たちが終戦直前に
フィリピンから逃げ帰る際に、米軍の掃討作戦で犠牲となった
祖母や父の兄弟たちの分も、お骨はなかったものの墓碑に名が刻まれていました。
いつも家の仏壇から声をかけるだけだった父の亡き家族と出会えて
感無量のひとときでした。
こんな時哀悼の句や詩をすらすらと唱えられたら良いと思うのですが
ただ冥福をお祈りするばかりで、その場をあとにするしかなかったのが
残念でありました。
今まで私を見守っているのは父だけと思っていましたが、祖父母、叔父・・・
私は多くの方の助けで生かされていると、墓参を境に身がひきしまる
感があります。
改めて一日一日を大切に生きねばと思う次第です。


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母の肩壊るる程揉む秋の夜

2013.10.18.Fri.06:49
母の肩壊るる程揉む秋の夜(季語:秋の夜)

先日、市の広報の文芸欄にて第一席に入選する事ができました。
未発表句に限らず投稿可能な規定なので、ツイッターにて好評を得た
虫時雨の句で力試しをしたところこのような結果を得ました。
兎にも角にも大変嬉しいです。

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一年間以上サボっていたツイッター投句を夏ごろから再開し
ゼロからのスタートのつもりで試行錯誤しながら励んできたことへの
小さなご褒美でしょうか。もちろん私の力だけではなく、ネットにて
アドバイスを下さる方や、お気に入りやリツイートの形で
拙句を批評してくださる方のお力添えがあってのことです。
本当にありがとうございます。

そしてなによりも俳句に無関心だった母が大喜びしてくれたことが嬉しいです。
地に足をつけて着実にレベルアップをし、いつか母の自慢の娘に
なろうと決意をする、まだ「井の中の蛙」の探花でありました。


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嵐越え生きること知る蜻蛉かな

2013.10.17.Thu.06:56
嵐越え生きること知る蜻蛉かな(季語:蜻蛉)

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十年に一度の規模の台風が大きな爪痕を残して去ってゆきました。
被害に遭われた方が一日も早く元の生活に戻れるよう願ってやみません。

私の住む我孫子は交通の混乱以外幸い軽傷ですんだようです。
台風が過ぎ去り、暴風圏外となると晴れ間も覗くおだやかな天気と
なりました。普段より多くの蜻蛉が庭を飛び交っている光景がいやに
印象的で、まるで生き延びた事を確かめあって喜んでいるようでもありました。
でも素直に死地を脱して嬉しいだけとは思えません。
少し寿命が延びただけということをおそらく彼らも知っていることでしょう。
知っていて余生を精一杯生き、子孫を残す使命を果たす、そして悔いなく
死んでゆく・・・。私達が簡単にはその境地に達する事が出来ず、実践も
ままならないことをやってのける、これを「本能」とかいう都合のよい
生物用語だけで片付けて欲しくありません。彼らには彼らの生への覚悟が
あるのだと、考えずにはいられないのです。
そんな思いを、今日の句に込めました。


蜻蛉の画像はフリー素材サーチから頂きました。

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万国旗色なき風と踊るかな

2013.10.15.Tue.02:00
万国旗色なき風と踊るかな(季語:色なき風)

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 昨日は体育の日だったので、運動会のお話でもちょこっと。
運動オンチだった私にとって小学校の三大厄日(?)はスポーツテスト、
マラソン大会、そして運動会でした。
特に運動会は、ふがいない自分の走りを毎年両親に見せざるを得ず
子供心に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。それでもいつもとびきり
美味しいお弁当を準備して、「頑張ったね」と言ってくれる人のいるのは
大変幸せなことでした。

中学校になっても変わらず足は遅かったのですが、しだいに運動会の運営を
サポートする側になり、はじめて「運動会って面白い!」
と思えるようになったのも幸いな事でした。運動以外を頑張った運動会、
ちょっとおかしいですが、今までの不完全燃焼が一掃されて
私の中で「運動会コンプレックス」はもうありません。むしろビバ!運動会です。
もちろん、いまだ運動オンチですが(涙)

さて、今日の句ですが、「色なき風(素風)」という雅な季語を使って
みたくて、一日考えあぐね推敲した末にポロっと出てきました。
苦吟した分良句が生まれればよいのにといつも思いますが
この頭脳労働が徒労でないことを信じ、これからもあがいてもがいて
行く所存です。

・万国旗の画像は「写真素材 足成」さんから頂きました。

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もう会へぬ友の盃「●酒」注ぐ~古酒、新酒、はたまた猿酒?

2013.10.12.Sat.05:00
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毎日取り組んでいるツイッター俳句、昨日の兼題が「古酒」だったので
日本酒好きとして(写真は洋酒ですが)五句ほど詠んでみました。
中でも好評だったのが

もう会へぬ友の盃古酒注ぐ

だったのですが、或る方から「新酒でもいけますね」との
ご指摘を受けました。
私はなんらかの事情でもう酒を酌み交わせぬ友の事を思い出すのには
昔飲んだものと同じ酒が良いなあという漠としたイメージがあり古酒の
句としたのですが、その方は、亡くなったご友人の分も盃をもらって
おいしい新酒を飲まれたという具体的な思い出があるとのことで、
この句での酒が新酒でも良いとおっしゃるのも当然だと思いました。いや
そんな鮮やかな記憶の方が、私の漠然とした想像に勝るのではと
考えております。
みなさまはどうお感じになりましたか?
結局のところ季語を入れ替えてもOKである句を作ってしまったのが
いけなかったのでしょう。古酒なら古酒がピッタリ唯一当てはまる
句を詠むべきでした。また一つ俳句の難しさを学んだ探花でありました。

*ちなみに猿酒(さるざけ)とは新酒・古酒と同じく秋の季語です。
猿が木のうろや岩のくぼみなどに蓄えておいた木の実が自然に発酵して
酒のようになったものを指し、霊薬だとも言われておりますが
ファンタジー性が強いです。
私がツイッター俳句の「さえずり派」の当番でみなさんに課した
はじめての季題でもあることもちょこっと宣伝しておきます♪


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朝寒や眉毛凛々しく描き過ぎて

2013.10.10.Thu.05:00
朝寒や眉毛凛々しく描き過ぎて(季語:朝寒)

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ここ数日体調を崩してブログの更新やレスを怠ってしまいました。
マイペースがルーズと化してしまい申し訳ありません。
今日の句は原形となるものを書き留めておいたまま放っておいており
それを昨日多少推敲してなんとか形にしました。

さて、眉毛の話です。ミーハーなので注意。
景気によって眉の流行は変わるそうで、アベノミクスで景気が「上向き」
らしい今は太くて濃い眉毛の女性モデルがファッション誌を席巻しています。
あまり意識はしていないのですが、私も最近太眉気味。そしてちょっと
凛々しく上向きに仕上げております。
こうなると個人的に気になるのが(本当にミーハーです)高校球児の眉毛。
校則にもよるようですが、私よりはるかに心を配り、剃って抜いて鋭利な
への字型に眉毛を整えている選手達を、毎年少なからずTVで見かけます。
「どうやってそんなに細く美しく眉を作れるの?」と女の私が感心するほどです。
果たして彼らの細い美眉が、太眉の流行によってどう変化してゆくのか。
球児の野球外での活躍(?)にも注目せずにはいられません。
以上、一時期高野連で「ゆき過ぎた眉いじりを規制しよう」という
動きがありましたが、実施されずによかったと思う
「球児眉ウォッチャー」探花がお伝えしました!ハイ。


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父と会ひ父と帰りし墓参

2013.10.06.Sun.05:00
父と会ひ父と帰りし墓参(季語:墓参)

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昨日、少し遅い父のお墓参りに行ってきました。
あいにくの雨でしたが、蚊の大群に襲われた以外はおごそかに終わりました。
私だけでしょうか、朝夕仏壇の前で祈りをささげ念仏を唱えていると
お墓参りが特別の行事に思われなくなります。
お骨が在る大事な場所とはいえ、家と墓地が比較的近いせいもあってか
いつもの出張としてお祈りに行くような感覚です。
(かといってお墓参りを軽んじるつもりは決してありません)
父の方も、本来はお墓にいると考えるべきなのですが、普段の仏壇から
私達と共にお墓に赴き、掃苔の後は一緒に帰って再び我が家の守り神を
してくれている、そんな気がしてなりません。
ちょっと頑固ながら本当に立派でやさしい人物だったので、極楽での役目も
こなしつつ、下界も心配でしょっちゅうチェックをしに降りてくるに違いない、
願いも少しくらいなら叶えてくれるだろうからいろいろ頼まないと
と信じ切っている、いわば「父力本願」の娘がここにいるのでありました。


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白粉花夜の女の恋患ひ

2013.10.05.Sat.05:00
白粉花夜の女の恋患ひ(季語:白粉花)

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 白粉花(おしろいばな)で句を作ろうと思い立ったものの、自分の化粧が
年々濃くなっていることへの嘆きや、年若くして無駄に化粧している
女子高生へのやっかみなど、ろくなものが思い浮かばなかったのですが、
ふとキャバクラ嬢の友人の事を思い出し題材にする事にしました。
その友人とはネットで出会い意気投合して、メールを交わしチャットを楽しむ
仲でした。「夜の女」といえば何人もの男に貢がれて、恋愛対象として
引く手あまた、私の知らないドラマチックで華やかな世界に住む幸せな花
という先入観がありましたが、実際よくよくやり取りしてみれば、
叶わぬ恋に悩み、年齢を気にし(お互いアラサーでした)幸せな結婚を
切実に夢見ているごく普通の女の子でした。
きっと他の「夜の女」も様々な悩みがあり、苦しんでいるのだろうと
推察したものです。
私の留学などがあって途中で疎遠になってしまいましたが、心から幸せに
なってほしいという気持ちは今も昔も変わりません。またもう既に
幸福な家庭を築いていると信じてやみません。
Mちゃん、ずっと応援しているからね!

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団栗や路傍構はぬ足ばかり

2013.10.03.Thu.05:00
団栗や路傍構はぬ足ばかり(季語:団栗)

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前回、前々回と推敲を重ねた割に満足できないまま公開した句(と文)が
続いたので、今回はちょっと省エネ。
手は抜かず、かといってかたばらず自然体を心がけたつもりです。
それにしても団栗、こうして落っこちたままとは実にもったいない。
子供の頃はたくさん集めて、そのなかのお気に入りを引きだしや筆箱の中に
入れておいたものです。後で実の中から小さな虫があらわれて
びっくり仰天したのも懐かしい思い出であります。

団栗といえばそもそも、今の私自身が団栗のような身の上です。
不器用にころころ転がって果たして目的地にたどり着けるかどうか。
山あり谷ありロマンあり。
いつか天津甘栗ぐらいには出世したいと奮闘中です。
どんぐり放浪記、乞うご期待!

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柿の木や実なくして命燃やしをり

2013.10.02.Wed.06:00
柿の木や実なくして命燃やしをり(季語:柿)

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 毎年鈴なりに実をつけていた庭の柿の木ですが、父の亡くなった年を最後に
収穫が減ってゆきました。
三回忌にあたる今年確認できているのはたったの二個です。
水が足りないのか肥料がいるのか、はたまた愛情が欠けているのか・・・
おそらく考えうる事すべてが原因であると深く反省しております。
柿の木はバス停に面しており、青木光一さんの歌う「柿の木坂の家」では
ありませんが、いつも実が成るのを楽しみに、それを風物詩にように
思っていた方もおられるかと思うと申し訳ない気持ちで一杯です。
更に今は葉の一部が既に赤くなり、枯れ始めているものも見受けられ
残り少ない力で命をかけて紅葉しているかのようで、いたたまれなくなります。
これからは水も肥料もやるから、たとえ実は少なくとも柿の木自身は
生き残って欲しいとただただ祈っています。そしていつか私が遅くて小さい実を
身体に宿すのを見守ってくれますように、と。

句そのものに関しては、中七(八)が上手くまとまらず、推敲に半日ほど
時間を要しました。
リズム重視で中七(八)の「実なくして」を上に持っていこうとも
考えましたが、「柿の木」「命燃やす」がキーワードなのでやはりそれを
上五と下五に配置すべきかなあという結果になりました。