名句うがち読み 第2回 北大路翼

2016.12.01.Thu.02:43



沈丁花君の便器でゐたかつた 北大路翼

『天使の涎』平成27年より

便器は穢く尊い。「汚物」の一切を流し清める。女の尻を直にする恍惚の反面、彼女の欠点であり汚点を全て受け止め水に流すには作者はあまりにも若過ぎたし、そもそもそれが出来る聖人君主などこの世に見たことがない。それでも作者は愛する女の便器でいたかったと回顧する。沈丁花は春の花、その芳香を嗅ぐ度に思い出される青春の傷。切なすぎる中七下五の独白に自分の経験と重ね合わせて心が痛む。


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追記(12/5)『天使の涎』からまた好きな句を見つけたので北大路翼その②その③ぐらいまで書くつもり。


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