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名句うがち読み 第6回 仮屋賢一
2016.12.09.Fri.00:52
言ひ訳に案山子を使ふ遅刻かな 仮屋賢一
角川『俳句』平成28年10月号「かぎりなく」より
作者は遅刻の言い訳に「収穫がせまり黄金の稲穂がつづく田圃道。案山子が此方を向いている。それなりに精巧に作られていて、ユーモラスな顔が蠱惑的ですらある。思わず立ち止まり見入ってしまった。」とでも語ったのであろうか、本当であれ嘘であれ相手にはわかってはもらえなかっただろう。「遅刻かな」の詠嘆がそれを物語っているようで効果的。おかしくも趣きあふれ、良い肩透かしを食らったような一句である。
俳人で音楽家の作者。他に<風鈴の写真たしかに鳴つてゐる><日記には空のこと書く梅見かな>など。

